X-ray
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患者様から、「X線撮影の被曝量」に関するご質問が時々あります。
ちょうど、その質問に関して、適切かつ簡単に答えていた雑誌切抜きを保管していましたのでご紹介いたします。
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放射線が人体に与える影響の大きさは、吸収された放射線のエネルギー量(吸収線量)だけでなく、放射線があたる組織によっても異なります。
放射線の影響の大きさは、一般に実効線量(単位:シーベルト)という数値によって表すことが出来ます。
重要な組織があるところはリスクが大きい為、人体への影響も大きくなり、実効線量の数値も大きくなります。
歯科のX線撮影の実効線量は、デンタルX線写真(小さな写真)では、1枚あたり約4~20マイクロシーベルトであり、高感度X線フィルムやデジタルX線装置を利用すれば、さらに低くなります。パノラマX線写真(口腔全体の写真)では、約20マイクロシーベルトです。
一方、私たちは日常生活のなかで、周りの環境から常に放射線を浴びています。
これは「自然放射線」と呼ばれ、具体的には、空からの放射線(宇宙線)、大地からの放射線、空気中の放射性物質の吸収などによる被爆です。
自然放射線の実効線量は、年間で1人当たり約2400マイクロシーベルト(世界平均)に達すると考えられています。
すなわち歯科のX線撮影による放射線の影響は、自然放射線と比較してはるかに小さい事が分かります。
また、自然放射線のうち、宇宙線の量は高度が高くなるほど増加します。
このため、たとえば飛行機で東京-ニューヨークを1往復すると、約190マイクロシーベルトの放射線を余計に被爆すると考えられています。
このことからも、歯科のX線撮影による被爆の影響は、非常に小さいということがお分かりになると思います。
因みに、自然放射線の実効線量は地域によってかなり差があり、地球上で最も高いのはブラジルやインドのある地方で、1万マイクロシーベルトあると言われています。
日本では、最も高いのが岐阜県、低いのが埼玉県というデーターがあり、測定してみると東京都内でも地域によって違いがあることが分かります。
■妊娠している患者様へ
妊娠している方は、そのむねを歯科医師に伝えて下さい。
なお、X線撮影による胎児の被爆は、100ミリシーベルト以下の線量では起こらないとされています。
胎児の被爆はほぼ0に等しいので、歯科のX線撮影で発生異常が起こることはあり得ません。
とはいえ、被曝量は少ないにこしたことはありませんので、ご心配な場合は、鉛の入ったエプロンの様なプロテクターをつけ、妊娠5ヶ月~7ヶ月の安定期に行うと良いでしょう。
雑誌
nico MARCH 2007
by Dr.倉林 亨

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